【映画】なんともいえない不気味な雰囲気と共同体の恐怖「ミッドサマー」

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いやいや、なんともいえない不気味な映画。

観終わった後の感想です。

見る人それぞれ、いろんな感想を持つのではないでしょうか?

見るにはそれなりに勇気が必要ですが・・・

 

衝撃映像




 

『ミッドサマー』本編映像&予告編(15歳未満は見ちゃダメ)

ある事件によって家族を失った、アメリカ人女性ダニー(フローレンス・ピュー)。

ダニーの唯一頼るのが大学生の彼氏、クリスチャン。この彼が頼りないんですけどね。

クリスチャンの友達ペレがスウェーデンの「夏至祭」にでかけるとのことで

情緒不安定なダニーと彼ら男子大学生たちと合わせて5人で人里離れたホルガ村を訪れ、

90年に一度、9日間だけ行われる、「浄化の儀式」を目の当たりにするのだが・・・

 

あらすじはざっとこんなもんですが、最初~ホルガ村へ行くまでが退屈。

そして、無気力、暗い。

物語も断片的だし、本当に予告のような感じになるの?って思ってました。

というのも、ホルガ村のシーンは、かなり明るく色彩が豊か。

反対にダニーたちが生活する町は暗い。

これ実は、意図的にそうしているようです。

だから、ホルガ村についてからの光輝くような映像は凄いです。

色彩豊かな花がちりばめられ、どこまでも続く草原、でも何か変な住民・・・

このあたりから、物語はドンドン怖い風合いを増長させていきます。

 

ホルガ村全体に流れるのは「集合体」

ダニーたち都会からきた5人に流れるのは「個」の意識。

この意識がダニーたちをむしばみはじめます。

どちらが正解なのか?正解なんてないのかもしれませんが

 

どちらにも良い側面と悪い側面があります。

困ったときに「個人」だけでは解決できないことがあった場合

「集合体」であればみんなで協力することで解決できる。

しかし、「集合体」には恐ろしい意識も隠されている。

「赤信号、みんなで渡れば怖くない」

この意識なんです。

全員が間違っていることとわかっていても、それを否定せず肯定してしまうと

それは善行となってしまう。

たとえば、殺人。どんな理由があってもこれはダメですが、集合体意識の中で

「この村をおかしくする人物は殺してもよい」という理屈が蔓延していると

これも善行となってしまう。

そんな怖さがバシバシ体に突き刺さります。

自分は何かに洗脳されていない?なんて自問自答したり・・・

やばい映画ですよこれは!

 

ダニーが「個」から「集合体」に入っていく過程の演出は圧巻。

仲間意識、共有意識が芽生え、ともに踊り狂うことでトランス状態となり

自分も集合体の一部となっていく。

なるほど、これが悪い宗教なんかに心酔していくシステムなのかなとも思いました。

自分を認めてくれる、必要としてくれる場所がある。

そこでは自分をさらけ出すことができる。

しかしルールがある。そこのしきたりを従順に受け入れること。

ただそれだけ。

それがホルガ村だったわけです。

映画内では、もっと衝撃的なことが次々に起こります。

見終わったあと、なんともいえない倦怠感があるかもしれません。

しかし、衝撃的な作品であることは間違いありません。

 

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