仕事中、急激に眠くなってつらい・・・
また、眠くなって急に意識が飛んでしまう方もいるようです。
もしかするとそれは、病気かもしれませんよ。
ナルコレプシー
急に意識がなくなるほどの睡魔に襲われる。
これ、ウソのような本当の話です。
この症状を、ナルコレプシー (narcolepsy)と言います。
ナルコレプシーは、日中において場所や状況を選ばず、
強い眠気が起きる睡眠障害(脳疾患)です。
過眠症の一つとも言われています。
ナルコレプシーは、10代に発症することが多く、
発症率も、おおよそ0.1%以下と言われています。
ナルコレプシーの症状
睡眠発作
ナルコレプシーは、仕事中でもデート中でも否応なく眠気におそわれます。
前日に睡眠をしっかりとっても、毎日、強い眠気が起こります。
1回、30分ほど眠ればスッキリしますが、しばらくすると
再度眠気におそわれるのが特徴です。
情動性脱力発作(カタプレキシー)
喜怒哀楽など、強い感情が引き金になって、全身の筋力が抜けてしまいます。
意識はしっかり保たれていることが多いようです。
数分で、自然に力が入るようになります。
重度になれば、その場で倒れこんでしまうこともあります。
睡眠麻痺
いわゆる金縛りと呼ばれているものです。
眠りにはレム睡眠とノンレム睡眠の2種類があり、通常は、ノンレム睡眠から
始まりレム睡眠に移行していきます。この睡眠の波が、何らかの原因で崩れると
入眠時幻覚や睡眠麻痺が起こるとされています。
入眠時幻覚
入眠時幻覚は、睡眠麻痺と同時に起こることが多いといわれています。
怪しい人影や化け物など、幻覚が見えるようです。
これも、数分以内になくなります。
ナルコレプシーの原因は?
では、ナルコレプシーの原因は何なんでしょう?
実際の所、はっきりと解明されていないようです。
白血球の血液型が関係しているとも言われています。
ヒト白血球抗原(HLA)を持っている方が、ナルコレプシーを
発症しており、要因の一つになるかどうか研究中のようです。
また、ストレスも原因になるとも言われています。
生活習慣や睡眠不足などにも密接に関係しているようです。
ナルコレプシーの治療
ナルコレプシーの治療には、生活習慣の改善や医療機関での
治療が必要となります。
睡眠不足対策
生活習慣の改善として、睡眠不足を改善していきます。
定刻に寝るようにし、規則正しい睡眠のクセを付けます。
また、昼と夕方に15分ほど寝るのも効果的です。
睡眠薬・抗うつ剤
ナルコレプシーは、昼間の眠気を防ぐための精神刺激薬を
用いることが一般的な治療法です。
ナルコレプシー治療の第一選択薬としては、
モディオダール(モダフィニ ル)という薬が多く使われています。
朝1回の服用で昼間中の効果が期待できるのも良いですね。
他にも、アナフラニールやトフラニールなどの薬があり、専門医と
話し合って選んでもらうのが良いと思います。
まとめ
ナルコレプシーは、時と場合を選ばずに眠気が襲ってきます。
事故の原因になることもありますので、ナルコレプシーの
可能性がある場合は早めに専門医の診察を受けましょう。